信用スコアによって可視化された信用力は、信用スコアが連携する様々なサービスで活用されます。
その中でも最も活用が期待できるのは、個人の信用力の正確な審査が必要な個人向け融資の業界です。
融資申込み者の信用力を正確に分析できれば、金融機関は適切な条件で融資をすることが可能になります。
チャットアプリで有名なLINEは、信用スコアサービスである
LINEスコア
を、2019年6月27日に開始しました。
そして、信用スコアを活用した個人向けの融資サービス
LINE Pocket Money(ラインポケットマネー)
も2019年8月27日に開始しました。
この記事ではLINE Pocket Moneyについて、わかっている範囲での仕組みと、信用スコア「LINEスコア」がどのように活用されるかを解説します。
LINE Pocket Money(ラインポケットマネー)とは?
LINE Pocket Money(ラインポケットマネー)
は、個人向けの融資サービスです。
つまり、お金を借りたい個人に対して、LINE Pocket Moneyを運営する「LINE Credit株式会社」がお金を貸してくれるサービスということです。
日本では、大手消費者金融会社のCMがテレビでばんばん流れます。
仕組みとしてはCMで流れるような大手消費者金融会社と近いのですが、LINE Pocket Moneyは
信用スコア
と呼ばれる新しいサービスを活用します。
ちなみに、LINE Pocket Moneyが連携する信用スコアは
LINEスコア
という信用スコアです。
この記事では、LINE Pocket Moneyについて解説する前に、まずは信用スコアを使った融資サービスの仕組みについてまずは解説します。
信用スコア自体について、詳しく知りたい方は下記のリンク先をご確認ください。
信用スコアで正確に信用スコアの判断が可能になる
個人が消費者金融などでお金を借りるさい、お金を貸す金融機関は融資の申し込みをする人の
-
プロフィールなどの属性情報(収入・勤務先・家族構成など)
-
信用情報機関が管理する信用情報
などを確認し、総合的に申し込み者の信用力を判断します。
とうぜん信用力が高い方が、貸したお金を返済してくれる確率が高いので、融資の条件は良くなります。
ただ、属性情報と信用情報だけだとデータが少なく、正確な信用力の判定が難しいのです。
なので、これまでは担当者が申し込み者と面談をするなどしてより多くのデータを取得しましたが、これでは店舗の賃貸料や人件費などのコストがかかります。
コストがかかると、結局は融資を申し込んだ側の融資条件に悪影響が出てしまいます。
これを解決するのが信用スコアです。
信用スコアは、豊富なパーソナルデータを分析して信用力を判断します。
なので、
-
プロフィールなどの属性情報(収入・勤務先・家族構成など)
-
信用情報機関が管理する信用情報
-
信用スコア
これらを総合的に組み合わせて分析することで、より正確な信用力の判断ができるということです。
信用スコアが高いことによるメリットは融資条件
信用スコアをLINEスコアなどの専用サービスで分析してもらい、高い信用スコアを獲得したと仮定します。
もし高い信用スコアを獲得したら、連携するさまざまなサービスでメリットが発生します。
LINE Pocket Moneyの場合は、
-
貸付利率(年率)が低くなる
-
利用可能額が上がる
という直接的なメリットが発生します。
つまり、信用スコアは数値が高ければ高いほど、利用者にメリットが発生する仕組みなのです。
LINE Pocket Money(ラインポケットマネー)の仕組み
ここまで、簡単ではありますが、信用スコアを活用した融資の概要について説明しました。
ここからは信用スコア「LINE Score」を活用した個人向け融資サービス
LINE Pocket Money(ラインポケットマネー)
について解説します。
運営はLINE Credit株式会社
LINE Pocket Moneyを運営するのは、チャットアプリを運営するLINE株式会社ではなく、LINE Credit株式会社となります。
LINE Credit株式会社は、
-
LINE子会社のLINE Financial
-
みずほ銀行
-
オリエントコーポレーション
の3社の共同出資によって設立された会社です。
つまり、LINEだけでなく銀行や信販系のノウハウを持って運営されている、ということですね。
なので、企業として信頼できるのは言うまでもありません。
LINE Pocket Moneyはお金を貸してくれるサービス
LINE Pocket Moneyは、一般的には
-
消費者金融
-
キャッシング
-
ローン
-
AI融資
と呼ばれる金融サービスです。
つまり、個人に対してお金を融資してくれるサービスです。
言い換えれば、個人はLINE Pocket Moneyをつかってお金を借りることができるのです。
借りたお金はLINE Payにチャージされる
通常の消費者金融だと、借りたお金は指定の銀行口座等に振り込まれます。
しかし、LINE Pocket Moneyでは、借りたお金はLINEが運営するキャッシュレス決済サービスである
LINE Pay
にチャージされるようです。
銀行口座等への振込が可能かどうかは、2019年8月現在不明となっています。
もしLINE Pocket Moneyを利用したいと考えているなら、早めにLINE Payの使い方等を理解した方が良いかもしれません。
LINEアプリから申し込みや審査が完結
キャッシング等でお金を借りるとき、利用希望者が会社に対して申し込みをしたり、審査を受ける必要があります。
LINE Pocket Moneyでは、スマートフォンアプリの「LINE」から
-
申し込み
-
審査
などが完了します。
つまり、無店舗型のサービスとなります。
なので、店舗を訪問したり、紙の書類を記載する必要はありません。
審査等で人と対面することもありませんので安心してください。
信用スコア「LINEスコア」が高いと融資条件が良くなる
LINE Pocket Moneyでは融資申し込み者の
-
属性情報
-
信用情報
-
LINE Scoreの数値
などの情報をもとに、総合的に融資条件が決定します。
なので、もしLINEスコアが素晴らしく高い数値でも信用情報に傷があったら審査に合格しません。
しかし、属性情報と信用情報に問題がなく、さらに信用スコアであるLINEスコアの数値が高ければ
-
貸付利率(年率)が低い
-
利用可能額が高い
このような条件、つまり良い条件での融資が期待できます。
LINEスコアはLINE上での
-
プロフィールなどの属性情報
-
行動傾向のデータ
などによって分析され、自分の努力でスコアを上げることも可能です。
融資は無担保
一般的な消費者金融と同じく、LINEポケットマネーは無担保の融資です。
無担保融資は担保付きの融資と比較して融資の条件が厳しくなる傾向があります。
しかし、LINEポケットマネーの場合は
-
人ではなくAI(人工知能)が審査をおこなう
-
アプリで完結する無店舗型サービス
ということなのでコスト削減が期待でき、融資条件も良いものが期待できます。
貸付利率(年率)や契約極度額について
LINEポケットマネーの貸付利率(年率)や契約極度額は、それぞれ下記のようになっています。
-
貸付利率(年率):3.0% – 18.0%
-
極度額:5万円〜100万円
LINEポケットマネーと同じく信用スコアを使った融資サービス「J.Score(ジェイスコア)」と比較すると
-
貸付利率(年率):0.8% – 12.0%
-
契約極度額:1000万円
このようになっています。
J.Score(ジェイスコア)と比べると小口の融資が増えそうな条件となっています。
思わぬ好条件で融資してもらえる可能性も
信用スコアを使った融資では、申し込み者の返済能力だけでなく、その人の人柄なども信用スコアを使った判断します。
さらに、将来性なども総合的に判断することもあります。
なので、もしいま現在収入が低くても、信用スコアによって将来有望と判断されたらとても良い条件で融資してもらえる可能性があります。
信用スコアを使った融資は、基本的には毎日コツコツ努力をしている人が報われる融資方法ですので、これまでの消費者金融に不満を持つ方はぜひ信用スコアを使った融資サービス、
スコア・レンディング
にチャレンジしてください。