個人の信用力を数値化する
「信用スコア」
にIT・ネットをはじめとした様々な業界からの注目が集まっています。
この背景にはIot機器の増加など、モノのインターネット化が背景にあります。
モノのインターネット化により、これまでよりも個人にひもづくデータの取得が容易になってきているのです。
取得が容易になったデータのなかには、商品の購入や販売などに利用するお金のやりとり、いわゆる
「決済」
のデータもふくまれます。
人は生きていく中で、様々なモノやサービスを購入します。
そして、特定の個人が購入したモノやサービスは、その人の
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本当の性格
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置かれている環境
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人に言えないような趣味嗜好
など、友達でもなかなか知ることができないような情報が大きく反映されたものばかりです。
決済のデータを知ることは、その人のことを知ることでもあります。
つまり、決済情報はパーソナルデータの宝庫なのです。
よって、信用スコアを作成する会社も決済関連のデータを信用スコア作成にあたって重要データとして扱います。
この記事では、どのような決済関連のデータがあれば高い信用スコアにつながりやすいかを考えたいと思います。
このページの目次
キャッシュレス決済データで信用スコアを高くするための基本
まずはじめに、
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モノ
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サービス
などをキャッシュレス決済を使って購入して、信用スコアを高くしたいと考えたとき、押さえておきたい基本的な行動をいくつか挙げたいと思います。
決済情報を使って信用スコアを上げたいと思ったら、まずこちらに記載されていることを実践してください。
データとして記録される決済方法を選択する
信用スコアは、各種データを分析することによって作成されます。
なので、データとして残らない行動や記録は信用スコアの分析に使うことができません。
決済に関して言うと、現金での支払いではなくて
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クレジットカード決済
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QRコード等のキャッシュレス決済
など、データとして残るキャッシュレス決済方法を選択してください。
また、利用するキャッシュレス決済方法が信用スコアと提携しているかどうかも確認しておきましょう。
信用スコア運営会社によっては
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信用スコア作成
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キャッシュレス決済
この両方のサービスを運営していることもあります。
このような場合は、サービス同士が連携していることが多く、決済データが蓄積されると信用スコアが上がりやすいのでおすすめです。
都合の悪いデータは現金にする方法もある
信用スコアは各種データを分析することによって作成される、と既に述べました。
ということは、信用スコアを分析するのに使うデータを意図的に選別すれば、自分にとって都合の良いデータのみで信用スコアを作成してもらうことも可能だということです。
なので、あまりおすすめできませんが
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社会のルールや倫理に反している可能性があるモノ・サービス
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理想の自分の姿とはかなり乖離があるモノ・サービス
などを購入するときに、あえてデータが残るような決済方法ではなく、現金を利用するという方法もあります。
ただ、信用スコアの分析はデータの相関関係なども利用するので、人間の目線で
「これを買ったら信用スコアに悪影響があるだろう」
などと判断しても無意味だったりすることがあります。
また
「これを買ったら信用スコアが上がるだろう」
などと判断してモノやサービスを買っても無意味で、意図とは逆で信用スコアが下がることもあります。
つまり、複雑なデータを処理した結果として信用スコアは数値化されるので、完璧にコントロールすることは難しいということです。
信用スコア分析用のデータをたくさん残す
あくまでも傾向がある、というくらいですが、信用スコアは特定の個人を分析するデータが多ければ多いほど高くなる傾向があります。
なので、決済関連のデータを使って信用スコアを高めたいと考えているなら、キャッシュレス決済をたくさん利用してデータを増やすことが大事です。
スマホを持っていれば気軽にキャッシュレス決済を利用できる時代なので、キャッシュレス決済サービスのアカウントを持っておいて損をすることはありません。
どんな決済データが信用スコアのアップやダウンにつながるのか
ここからは具体的にはどんな決済系のデータが信用スコアアップにつながるか、もしくは信用スコアのダウンにつながるかを解説します。
決済系のデータで収集したいと考えたとき、いきなり大量の良いデータを集めたりすることは困難です。
なので、信用スコアを上げたいなら毎日積み重ねる決済系データを意識して生活するのがおすすめです。
クレジットカード決済の支払い遅延は現金
キャッシュレス決済はその経路に差はあれど、結局はクレジットカードを利用することが多いです。
クレジットカードの「credit(クレジット)」には
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信頼
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信用
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評判
などの意味があり、端的に言えば自身の信用力を使った決済方法です。
なので、支払いの遅延などの信頼を裏切る行為をすると、信用スコアにも大きく響きます。
クレジットカードなどキャッシュレス決済において、遅延・延滞等は絶対に起きないようにしてください。
なお、クレジットの利用枠内であれば基本的にはギリギリまで使っても問題ないとされていますが、利用枠の5割〜8割程度でおさめておくのが良いという説もあります。
信用スコアと連携する決済サービスを使う
「決済データで信用スコアを高くするための基本」で説明した内容と被る部分がありますが、信用スコアと連携した決済サービスを使うと決済データが信用スコアの分析に使われます。
今のところ、信用スコアサービスへの参入を表明している企業はキャッシュレス決済サービスを運営していることがほとんどです。
具体的には
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メルカリ→メルペイ
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LINE→LINE Pay
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yahoo!→PayPay
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NTTドコモ→d払い
このような決済サービスをそれぞれが運営しています。
どの信用スコアを使うかは個人の意思に任されますが、特定の信用スコアを使うと決めたらその信用スコアを運営する会社によるキャッシュレス決済サービスを使いましょう。
そうした方が信用スコアが高くなる確率が上がるはずです。
キャッシュレス決済の勝者が信用スコアの勝者に
すでに述べたように、キャッシュレス決済には非常に多くのパーソナルデータが含まれます。
そして、精度の高い信用スコアを作成するためには大量のパーソナルデータが必要になります。
となればキャッシュレス決済の分野での勝者は大量のデータ保有に成功し、信用スコアでも勝者になる可能性が高くなります。
キャッシュレス決済での競争な純粋な決済サービスでの競争ではなく、パーソナルデータのシェアでの競争でもあるのです。