中国には
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阿里巴巴集団(アリババ)
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騰訊(テンセント)
という国家を代表するようなふたつのIT企業があります。
アリババは決済サービスの「支付宝(アリペイ)」や信用スコアサービスの「芝麻信用」で有名ですが、テンセントの方はスマホアプリ向けゲームやSNSの「QQ」、チャットアプリの「微信(wechat:ウィーチャット)」で有名です。
ライバルであるアリババが芝麻信用で中国社会に大きな影響を与えているのを近くで目撃したせいなのか、テンセントも個人の信用力スコアリングサービスに2018年1月末からスタートしました。
その後、早急にサービスは停止されましたが、再開する可能性もありますので簡単に騰訊信用の仕組みをまとめます。
騰訊信用とは?
騰訊信用は騰訊(テンセント)の子会社である「腾讯征信有限公司」が運営する個人の信用力スコアリングサービスです。
騰訊信用の読み方は
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テンセントクレジット
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テンセント信用
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テンセントシンヨン
など様々です。
騰訊信用を使えば、利用者は自分の信用力を300~850の間の数値で把握することができ、なおかつ信用力は金融などのサービスで利用することができます。
仕組み的にはおそらくアリババの芝麻信用と似たようなものになるはずです。
・騰訊信用公式サイト
https://pecu-nia.com/zhima-xinyong/
騰訊信用が信用力のスコアリングに使うデータ
騰訊(テンセント)は
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wechat(ウィーチャット):チャットサービス
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微信支付(ウィーチャットペイ):モバイル決済サービス
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QQ:SNSサービス
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騰訊遊戯:オンラインゲーム
などのサービスを運営しており、この中から個人に対しての様々なデータを信用力のスコアリングに使用すると言われています。
また、芝麻信用と比較すると、芝麻信用がアリペイなどの決済系データをスコアリングにあたって重要視するのに対して、騰訊信用はSNSなどのデータを重要視するとも言われています。
ゲーム版信用スコアの「騰訊遊戯信用」も
テンセントは騰訊遊戯というオンラインゲームプラットフォームを運営しています。
オンラインゲームではいわゆる「チート行為」がしばしば問題になります。
このような行為を防ぐためにゲーム版の信用スコアである「騰訊遊戯信用」をテンセントは発表しました。
信用スコアは
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账号信息:アカウントの情報
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日常活跃:毎日のログイン状況
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游戏资产:ゲーム上での資産
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安全贡献:安全に貢献しているか
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作弊处罚:ペナルティの状況
などの情報を使い数値化(スコアリング)されます。