信用スコアを使った新生銀行の「スマートマネーレンディング」の仕組み

新生銀行のスマートマネーレンディングは新しいタイプの個人向け融資サービスです。個人向けと言っても、誰でも申し込みができる訳ではありません。利用できるのはNTTドコモの回線契約者のみです。このように、融資対象を特定の回線契約者に限定している融資サービスはとても珍しいです。審査方法についても、これまでの消費者金融とはやや異なる部分があります。スマートマネーレンディングへの融資申し込みを検討している方は、自分に合うサービスかどうかを一度確認してから申し込みをしてください。

NTTドコモの携帯契約者向けの融資

一般の消費者金融では、金融機関が定める条件(年齢など)を満たす人なら誰でも申し込みができます。対して、スマートマネーレンディングは、利用できる人をNTTドコモの回線契約者のみに限定しています。これは、新生銀行とドコモの役割分担が関係しています。

申し込みができるのはNTTドコモの携帯契約者のみ

スマートマネーレンディングを利用できるのは、NTTドコモの回線契約をしている人のみです。

一般的な消費者金融は、だいたい20歳以上なら誰でも申し込みが可能となります。スマートマネーレンディングのように、NTTドコモの契約者のみ、という風に対象者を制限している融資事業者はとても珍しいです。

これには理由があります。NTTドコモの回線利用者のみをサービス対象にしているのは、融資の審査に「ドコモスコアリング」という、NTTドコモが作成する「信用スコア」を活用しているからです。

ドコモスコアリングに限らず、信用スコアは個人にひもづくデータを分析して作成されます。ドコモスコアリングの場合は、NTTドコモの回線契約者のデータを分析して信用スコアを作成します。見方を変えれば、ドコモは自社の回線契約者のデータしか保有していません。だから、NTTドコモの回線契約者しかスマートマネーレンディングの利用はできないのです。

信用スコアとはパーソナルデータを使って個人の信用力を分析するサービスのことです。信用スコアの仕組みやメリット、さらには日本でのサービス普及状態などを幅広く解説します。信用スコア初心者はまずこの記事を確認してください。

融資してくれるのは新生銀行

スマートマネーレンディングでは、融資を実行(振込・入金)してくれるのは新生銀行です。NTTドコモではありません。

スマートマネーレンディングにおいて、申込者にお金を貸してくれるのは新生銀行です。NTTドコモが担当するのは融資条件の判断や、保証の部分です。

簡単に言うと、NTTドコモがお金を貸して良いと認めた人に対して、新生銀行がお金を貸してくれる、ということです。このようにNTTドコモと新生銀行は役割を分担しています。

ただ、ドコモ側だけでなく新生銀行側でも審査は行います。新生銀行は「レイク」ブランドで審査のノウハウを持っているので、しっかりとした審査をおこなってくれます。

信用スコア「ドコモスコアリング」はどのように使われるのか

一般的な消費者金融とスマートマネーレンディングを比較すると、仕組みにおける最大の違いは、融資にあたって信用スコアを活用するか否かです。金融機関が信用スコアを活用すると、申込者の信用力の分析の精度が高くなります。申込者側から見ても、もし信用力が高いと判断されたら良い条件で融資を受けられるなどのメリットが生まれます。

株式会社NTTドコモが信用スコア事業「ドコモスコアリング」を開始します。

信用スコアの数値は信用力の目安になる

信用スコアである「ドコモスコアリング」の数値は、その人の信用力の目安となります。

どんな金融機関でも、融資をおこなう時は申込者の信用力を慎重に分析します。ドコモスコアリングはドコモ回線契約者のデータをAIが分析し、数値を算出しています(回線契約者は自身の数値を確認できません)。スマートマネーレンディングでは、ドコモスコアリングの値が申込者の信用力を判断する目安として活用されます。

注意したいのは、信用スコアと信用情報機関の違いです。信用スコアを使った融資でも、信用情報機関と呼ばれる専門の会社から申込者のデータを照会しています。とうぜん両方の内容を確認して融資条件を決めています。もし信用スコアが高くても信用情報機関に登録されているデータに問題があれば融資は受けることができません。つまり、信用スコアと信用情報機関に登録されている情報は別物なのです。

ドコモスコアリングの数値が高いと融資条件が良くなる

基本的な考えとしては、ドコモスコアリングの数値が高いと信用力が高いと判断され、融資の条件が良くなります。

ドコモスコアリングの数値が高ければ信用力も高い、と金融機関からは見られます。信用力が高いのならば、より低金利で、よい大きな金額の融資を受けることができます。

ただ、前項でふれたように、融資にあたっては信用スコアだけでなく金融機関の情報も確認されます。だから一方的にドコモスコアリングの数値だけが高くても、信用情報機関に登録されているデータに問題があれば条件が悪くなったり、融資してもらえなくなります。

信用スコアが高い人とドコモのベテランユーザー向け

新生銀行のスマートマネーレンディングは、信用スコア「ドコモスコアリング」を活用するということもあり、信用スコアが高い人に向いています。もし信用スコアが高ければよい条件で融資してもらえる可能性が高いからです。ただ、ドコモスコアリングの数値は自分では確認できません。なので、自分の信用力の高低の判断はかなり難しくなります。

NTTドコモの回線契約を10年、もしくは15年以上続けている人にも向いています。もし回線契約期間が10年以上15年未満の契約期間なら0.8%、15年以上なら1.0%という、金利の優遇条件を受けられるからです。

スマートマネーレンディングは、このどちらかに該当して、なおかつ安全な会社からお金を借りたいという人には向いています。