他人の収入は誰でも気になるものです。
収入(お金)で人を判断するのは倫理的には良くないことだとわかっていても、収入の金額次第でその人に対する印象は大きく変わります。
年収は個人の信用力を判断するときにも使われます。
収入の有無は個人がお金を稼ぐ能力があるかないかを判断する材料になります。
つまり、収入はその人の能力を証明するものだということです。
個人間のマッチングプラットフォームであるマッチングアプリのプロフィール欄に
「年収」
という項目があることがこの事実を如実に示しています。
この記事では年収と信用力には具体的にどのような関係性があるかを解説したいと思います。
このページの目次
安定した収入があることが最も大事
信用力という観点で見ると、何もよりも大事なのは
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過去において安定した収入があり
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これからも毎月安定した収入がある可能性が高い
このふたつを両方とも満たすことです。
つまり毎月の「安定収入」があることがもっとも重要になります。
さすがに安定していても収入が低すぎる場合は別ですが、低すぎなければ安定した収入があれば一定の信用力を持つことができます。
「年収が高い=信用力が高い」は違う
ここで注意したいのは
年収が高い=信用力が高い
ではない、ということです。
年収が高いだけでは信用力を証明にはなりません。
男女の間など、個人間では年収が高いともてはやされる傾向があるのは確かです。
しかし、金融機関などから見たら高年収だけではその人が高い信用力を持つと判断されません。
あくまでも安定した収入があるかどうかと、加えて収入と支出のバランスが大事です。
こんご個人間でお互いを評価する時代が進み、おそらく個人間でも年収が高いだけでは高く評価されないようになると思います。
収入に対しての出費の割合も大事
安定した高収入があっても、入ってきたお金を毎月使い切っていては信用力は上がりません。
高い収入の人は買い物や飲食代が上がる傾向がありますし、住宅費(家賃)なども高くなりがちです。
良い生活レベルを維持するための借金などはもってのほかです。
お金を出入りをトータルで考えることが大事で、まずは収入に対して毎月の固定費である
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家賃
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水道光熱費
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携帯やインターネットなどの通信費
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生命保険
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ローン(住宅・教育・自動車・その他)
などの割合を定期的に見直し、飲食代などの交遊費や食費も見直しましょう。
特に
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各種ローン
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買い物でのクレジットカード決済
は信用力をつかった借金の一種ですので、収入に対して適切な範囲を守ってください。
理想は毎月貯金ができる状態にすることです。
日本は少子高齢化が進み、低成長の時代に入りつつあります。
このような時代では、単純な年収の額よりも
年収ー固定費
の金額の方が信用力を判断する上では評価の対象になります。
年収に対しての固定費の低さは
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堅実性
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計画性
などの人柄を証明してくれます。
年収が安定しなかったり低い場合の対策
ここからは
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年収がかなり低い
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毎月の収入にばらつきがある
という方向けに、お金の面で信用力を高くする方法を解説したいと思います。
昔と違い、いまは個人でも様々な活動によって収入を得ることができるのです。
ただし、お金を得たら必ず確定申告をしてください。
毎年の確定申告は手間ですし、税金を納めるのは嫌だと思いますが、確定申告が収入の証明になるのでこれは信用力を考える上では避けられません。
それに、税務署はお金の出入りを調べることができるので、運が悪ければすぐに税務調査が入り、申告していないことがバレます。
不安定な収入でもクラウドソーシング等の副業で補える
P2P形式で個人と企業をマッチングするクラウドソーシングは気軽にはじめられるのが魅力です。
自分の得意な能力を企業に買ってもらうような仕組みなので、副業としてはかなりおすすめです。
最近はクラウドソーシングを運営する企業が
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公序良俗に反する仕事の依頼
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報酬が安すぎる仕事の依頼
などを細かくチェックして削除しているので安全性も高まっています。
はじめるにあたって資格等は不要ですので、収入にばらつきが出そうな月はその分をクラウドソーシングで補うのがおすすめです。
シェアリングエコノミーをフル活用する
シェアリングエコノミーの普及にともない、遊休資産をお金に替えるのが以前より簡単になりつつあります。
もし賃貸の一人暮らしでも
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空きスペースのシェア
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ブラント品バッグのシェア
などのシェアで収入を得ることができます。
収入が増えるだけでなく、シェアリングエコノミーを活用すれば出費を減らすこともできます。
よってシェアリングエコノミーによって
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収入を増やし
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出費を減らす
この両方が可能になります。
個人間での評価を高くすることも大事
紹介した
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クラウドソーシング[1]クラウドソーシングはシェアリングエコノミーの一種である「スキルシェア」に該当するという考え方もあります。
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シェアリングエコノミー
これらには個人の仕事ぶりや対応を評価する仕組みが導入されています。
個人への評価は同じサービスを利用する人たちが閲覧し、評価の内容は
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仕事を依頼するか
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シェアを許可するか
などの判断に利用されます。
つまり信用力の判断材料として使われているということです。
このような個人間で評価する仕組みは今後ひろがり、シェアリングエコノミーやクラウドソーシングで
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お金を稼ぐ能力
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人柄
などが評価され、これらが信用力としてトータルで判断される可能性があります。
このような時代にそなえ、サービス内やサービス利用時の発言や行動は今のうちから高い評価をもらえるよう気をつけてください。
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客だから
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お金を払っているんだから
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ネットだから
という意識を持つのはすこし危険で、あくまでも生身の人と人との取引だという意識を持つことが大事です。
このような時代では評価が高ければ、結果的に収入も上がりやすくなります。
個人間(P2P)融資普及時の対策にもなる
シェアリングエコノミーやクラウドソーシングで高い評価を得ていればP2P融資とも呼ばれる個人間の融資がはじまった時に信用力として活用できる可能性もあります。
個人間融資は日本では普及していませんが、海外では
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Lending Club(レンディングクラブ)
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Funding Circle(ファンディングサークル)
などがあります。
P2P融資では信用力が高いければ高いほどよい条件(金利・融資上限)でお金を借りることができます。
与信は膨大なデータをつかって行われますが、この中にシェアリングエコノミーの利用状況などが含まれることもあります。
口座情報のデータが信用力の材料になる日も来る
よほど特殊な環境下にいる人以外はだいたいお金は銀行に預けていると思います。
銀行の多角化やフィンテック化などが進み、将来的には口座データがそのまま信用力を判断する材料として使われるかもしれません。
口座のデータを見れば
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毎月の収入
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臨時収入
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出費
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固定費
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借り入れと返済の状況
などの情報がわかり、これらを分析すれば将来の貯金額や人柄の傾向などもわかる可能性があるからです。
ただ収入がわかるだけではなく、このデータから能力や人柄も推測できるということです。
なので収入以外でも、生活の中で積み重なるデータをあまりおろそかにしない方が良いと思います。
収入は大事ですが、将来的には様々なデータが信用力の審査において活用されるはずです。
脚注・引用
↑1 | クラウドソーシングはシェアリングエコノミーの一種である「スキルシェア」に該当するという考え方もあります。 |
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