「シェアリングエコノミー」
という言葉が、ここ数年で日本でも定着しつつあります。
これは、サービスの登場や普及と共にテレビ等のメディアがたくさん報道したからでもありますが、その実態については意外と知られていません。
この理由として、ごく一部の人しかシェアリングエコノミーを活用していないからだと思います。
じっさいに利用した人が少ないせいか、なんとなくの漠然としたイメージで
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怪しい
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怖い
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危ない
などの印象を持つ人が多いと思いますが、シェアリングエコノミーの中でも安全性が高いジャンルを選んで取り組めば若い女性などでも安全に副業やアルバイトをすることができます。
スマホなどのネットに接続できる端末は必要なことが多いですが、インターネットに関する特別な知識などは不要です。
この記事では
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インターネットに詳しくない人
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時間に少し余裕がある主婦
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学生やフリーター(ただし18歳以上)
などの方でも、副業やアルバイトとして安全に取り組めるシェアリングエコノミーのジャンルをランキングで紹介したいと思います。
ジャンルごとでのおすすめのサービスもあわせて紹介します。
おすすめジャンルのランキングを紹介する前に、初心者向けにシェアリングエコノミーの仕組みや働くメリットについて少し説明します。
これは、やはり少しでも知識があった方がより効率的に、安全に仕事ができるからです。
このページの目次
シェアリングエコノミーどんなサービスなのか
シェアリングエコノミーは新しい言葉です。
しかし、その中身というか実態は、これまでも存在していたサービスと類似することがほとんどです。
たとえば、Airbnbで有名な「民泊」も、時代によって流行りすたりはありますが日本では古くからある宿泊方法です。
メルカリも昔からある「フリーマーケット(フリマ)」のネット版・スマホアプリ版です。
民泊もフリマも該当しますが、全体としては、
「モノや場所などの限られた資源の有効活用や再利用」
がシェアリングエコノミーに分類されるサービスの根底にあります。
他にもシェアリングエコノミーのサービスを使う前にいくつか知っておきたいポイントがありますので、シェアリングエコノミーに関する知識を補強したい方はチェックしてください。
シェアリングエコノミーのジャンルについて
まずはシェアリングエコノミーのジャンルについてです。
シェアリングエコノミーは、「シェア」する対象・モノやサービスによっていくつかに分類されます。
日本には一般社団法人シェアリングエコノミー協会という協会があり、協会の代表理事である上田祐司さんが代表を務める株式会社ガイアックスが運営するWEBサイト
では、シェアリングエコノミーを大きくは
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モノのシェア
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場所(スペース)のシェア
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移動のシェア
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リソースのシェア
の4つに分類しています。
この4つの分類から、それぞれさらに細かく分かれてシェアリングエコノミーは構成されているのです[1]http://sharing-economy-lab.jp/share-business-example-genre-sorted。
ただし、シェアリングエコノミーは新しい概念なので、これら以外にも新しいジャンルが生まれたりする可能性はあります。
そんなときは副業やアルバイトの新しいチャンスも生まれますが、新しいぶん法律的な問題や危険性が高いなどのリスクがあるので注意・警戒が必要となります。
なので、他の人の体験談などを確認した上で登録した方が安全です。
キーワードは「個人対個人(CtoC)」
シェアリングエコノミーを知る上で欠かせないキーワードは
「個人対個人」
です。
これは個人間・個人同士での取引のことですが
Consumer to Consumer
を略してCtoCやC2Cと呼ばれることもよくあります。
反対の言葉は企業対個人のBtoCがあります。
例外もよくありますが、シェアリングエコノミーでは個人と個人で何しらの取引をすることが多くなります。
この場合は在籍する企業名などの肩書きは使わず、自分の名前で他の誰かと対等な立場で取引をします。
だから、法律や節度を守って行動したり発言をして、自分の評価を高める必要があります。
他者から高く評価されることにより、仕事がしやすくなるなどのメリットが発生します。
これらは後に説明する「信用スコア」にもつながります。
日本の法律だと「グレー」になるサービスがある
繰り返しになりますがシェアリングエコノミーは新しい分野です。
なので、法律での解釈が難しいジャンルやサービスが多々あります。
なかにはいわゆる「グレー」と呼ばれるような、日本の法律で考えると違法だと捉えることも可能なサービスもあります。
基本的には、利用者としては日本の法律を遵守しているサービスを使うべきです。
法律的に解釈が難しいサービスは新しい市場を生む可能性がありますが、逮捕等の危険を避けるためには日本の法律に従った方がよいです。
この記事では特定のサービスをリンク付きで紹介するとき、日本国内の法律を遵守しているサービスだけを紹介します。
個人で稼ぐなら自分の身は自分で守る
シェアリングエコノミーのキーワードは「個」です。
個人の反対は「組織」や「団体」だと思うのですが、組織や団体に所属していれば何か起きた時に守ってもらえる確率が高いです。
しかし、個人で活動する場合、保護してくれる団体や組織はゼロではありませんが、会社のようには守ってくれません[2]とはいえ、シェアリングエコミーはサービス運営会社が利用者を保護する保険などの仕組みを用意してくれていることが多いです。。
だから自分で考えて自分で責任を持って行動しなくてはなりません。
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どんな仕事をするか
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どんな相手と取引をするか
などを決めるのも自分です。
自分の身は自分で守ることが重要になります。
ここまでで、シェアリングエコノミーについての初歩的な解説は終了です。
ここからはシェアリングエコノミーを利用して副業したりアルバイトをするメリットについての解説にうつります。
シェアリングエコノミーで副業やアルバイトをするメリット
シェアリングエコノミーが世界的に普及しているのは様々なメリットがあるからです。
ただ、注意したいのはお金に関してです。
シェアリングエコノミーを上手に活用すれば、確かにお金を稼ぐことができます。
これは大きなメリットです。
しかし、爆発的にお金を稼ぐことはなかなか難しいです。
特別なスキルや、土地や建物等の資産を持っていれば別ですが、ほとんどの人はお小遣い稼ぎや副業程度の収入にとどまるはずです。
そもそもシェアの概念自体が資本主義的なものではありません。
なので
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大儲けできる
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シェアリングエコノミーだけで生活していく
などとは考えず、あくまでも副業程度の収入を確保するための手段として考えてください。
ここからは、お金の面以外のメリットをいくつか挙げていきます。
メリットその1. 空いている時間に自由に働くことができる
シェアリングエコノミーを使えば
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(案件として存在していれば)好きな物事を
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好きな時間帯に
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好きなだけ
このようなスタンスで仕事をすることができます。
正社員やアルバイトのように毎回の雇用契約なども不要です。
なので、
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会社員が仕事が終わった後にする副業
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主婦が隙間時間を使ってするお小遣い稼ぎ
などに非常に向いています。
このような働き方には責任が無いと考える人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。
シェアリングエコノミーであろうと仕事は仕事なので責任を持って仕事をするべきです。
そうしないと自分への信用を失い、働き手としての評価は下がります。
評価が低くなるととうぜん仕事の依頼主が減ることになるので収入減につながるおそれがあります。
メリットその2. 趣味や特技を活かしてお金を稼げる
「好きなことを仕事にする」
という言葉がありますが、社会人にとってこれはとても難しいことです。
会社員は基本的にひとつの会社に所属するので、業界や仕事内容はある程度限定されます。
しかし、クラウドソーシングをはじめとしたシェアリングエコノミーはたくさんある仕事の中から自分が取り組みたい物事を選択することができます。
中には自分の趣味や特技を活かせる仕事もあるでしょう。
趣味として地道にコツコツ続けてきたことが思わぬお金を生む、シェアリングエコノミーならそんな可能性が十分にあります。
メリットその3. 人との出会いやつながりが得られる
すでに述べたように、シェアリングエコノミーのキーワードは「個人対個人」です。
なので、シェアリングエコノミーに分類されるサービスを利用していると会社対会社のお付き合いとは異なり、個人対個人として様々な人との出会いが生まれます。
個人の力で生きていくのにあたって、人との出会いやつながりはとても重要になります。
シェアリングエコノミーをきっかけにして生まれた人とのつながりは大事にしてください。
運が良ければ普通の生活では知り合えないような人と知り合うことができるかもしれません。
メリットその4. 信用スコアとも関連がある
シェアリングエコノミーは新しい考え方ですが、それ以上に新しい考え方として
「信用スコア」
というものがあります。
中国で流行しているサービスをきっかけとして、近い将来日本でも開始する可能性が高くなっています。
信用スコアが流行したら、キーになるのはシェアリングエコノミー系のサービスです。
というのも、シェアリングエコノミー系のサービスで他者から得た評価は信用スコアにも影響があるとされているからです。
信用スコアは高ければ高いほどその人にとってメリットがある仕組みなので、信用スコアがきっかけとりなり、日本でもよりシェアリングエコノミーが普及するかもしれません。
おすすめのジャンルのランキングとサービス
ここからは、シェアリングエコノミー初心者や主婦・学生などを対象にして
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おすすめのシェアリングエコノミーのジャンルのランキング
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ジャンル内でのおすすめのサービス
を併せて紹介したいと思います。
ただ、ジャンルによってやはり向き不向き等がありますので、自分に合ったジャンルを探す努力も必要です。
おすすめその1. スキルのシェア
敷居の低さや確実にお金を稼げるという点を考慮して、もっともおすすめできるのは「スキルシェア」のジャンルです。
スキルシェアというよりは、「クラウドソーシング」という名称の方が馴染みがあるかもしれません。
スキルシェアとクラウドソーシングはどちらも同じような意味で使われます[3]厳密にいうと、スキルシェアの一部にクラウドソーシングが含まれます。。
スキルシェアは
「スキル」
のシェアですが、スキルの中には
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労働力
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技術
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知識や経験
などがふくまれ、具体的には
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クラウドソーシング
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家事代行
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買い物代行
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育児代行
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知識のシェア(レッスン・教育)
などの仕事がスキルシェアに該当します。
この中には特別なスキルが必要でない仕事も多く、シンプルに労働力のシェアと捉えることも可能です。
代表的なサービスには
などがあります。
どちらは仕事の案件数が多いので、たくさんある仕事の中から自分に合いそうなものを選択できるという特徴があります。
なので初心者はまずは登録し、どんな仕事があるかを確認してください。
仕事の実績を積めばクライアントからオファーなどをもらうことも可能です。
おすすめその2. スペースのシェア
スペースのシェアといえばAirbnb(エアビーアンドビー)で有名になった
「民泊」
の認知度がダントツです。
しかし、2019年の日本で合法的に民泊をすることは民泊新法が定める高いハードルをクリアしなくてはなりません。
それに、誰かを自分が管理する家に泊めるということはそれなりにリスクがあるので、総合的にみて民泊はあまりおすすめできません。
なのでスペースのシェアでは民泊ではなく、他の種類のスペースシェアがおすすめです。
スペースシェアには民泊以外にも
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空きスペースのシェア
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駐車場のシェア
などがありますが、個人でも安全性が高くトラブルになりにくくておすすめなのが「物置」のシェアです。
物置のシェアの場合は観光客等から荷物を預かり、それを自宅に保管すれば報酬を受け取れる仕組みです。
なので賃貸物件に住んでいる人でも簡単に荷物を預かることが可能です。
物置シェアのサービスとしては
などが有名です。
もし自分で管理できる駐車スペースを持っているのであれば、という前提ですが、
もおすすめです。
おすすめその3. モノのシェア
シェアリングエコノミーを利用すれば、労働力や土地などだけでなく、具体的なモノをシェアすることも可能です。
そして、モノを貸す側の人はモノを貸し出すことによって収入を得ることができます。
厳密にはモノのシェアではないですが、再活用という点でフリマアプリで有名なメルカリもモノのシェアに分類されます。
モノのシェアでのおすすめのサービスは女性用の高級バッグを貸し出すことができる
です。
高級バックは流行等によって左右されたり、人から贈られたりすることがありますが、1日のうちに使えるバッグには限りがあります。
なのでもし余っているバッグがあったら積極的にラクサスエックスのようなサービスを使って貸し出せば何もせずに副収入を得ることが可能となります。
おすすめその4. お金のシェア
シェアリングエコノミーを利用すればお金もシェアできます。
代表的なサービスは個人が個人に対してお金を貸す
「P2Pレンディング(個人間融資)」
です。
P2Pレンディングを利用すれば個人でもお金を貸して、返済されるときに利子付きでお金が返ってきます。
しかし、残念ながら日本ではP2Pレンディングは普及していません。
これは貸し倒れが頻発したからです。
なので、もしお金のシェアを利用したいと思ったら個人が企業や事業主にお金を貸せる
「ソーシャルレンディング」
がおすすめです。
融資先は企業や事業主なので、個人と比較すれば貸し倒れ率は低くなります。
しかし、ソーシャルレンディングはミドルリスクミドルリターンの金融商品なので、投資をする際は余剰資金でおこなうことが鉄則となります。
資産のほとんどをソーシャルレンディングに投資するなどの行為はおすすめできません。
メリットだけでなくデメリットもある
ここまでシェアリングエコノミーの
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メリット
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おすすめのジャンル
を紹介しました。
しかし、シェアリングエコノミーにはメリットだけでなくデメリットもあります。
これはメルカリやクラウドソーシング等で起きているトラブルなどを調べればたくさん確認できるはずです。
それでもシェアリングエコノミーの概念には魅力があり、デメリットを超えるメリットが発生することがあるのも事実です。
ただ、個人として生きていくにあたってリスク等は自分で判断しなくてはなりません。
なので、周囲に流されたりせずにどんな物事も自分事だと捉えて慎重に判断しましょう。
でないと副業詐欺等に騙されたりして、儲かるどころか損をすることになりかねません。
脚注・引用
↑1 | http://sharing-economy-lab.jp/share-business-example-genre-sorted |
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↑2 | とはいえ、シェアリングエコミーはサービス運営会社が利用者を保護する保険などの仕組みを用意してくれていることが多いです。 |
↑3 | 厳密にいうと、スキルシェアの一部にクラウドソーシングが含まれます。 |