信用スコアは就職活動・転職やアルバイトの審査でどう活用されているのか?

就職活動やアルバイトでの信用スコア審査

「評価経済」や「信用経済」という言葉を聞く機会が増えています。

これらは、「お金」よりも「信用」がこれからの時代では重要という考え方です。

ただ、結果として信用がお金を産むという面を評価経済や信用経済は持っています。

これからは「信用スコア」のような信用力を可視化するサービスが普及し、お金にように、自分の信用力を生活のあらゆる場面で活用できるようになるかもしれません。

活用できそうな場面の例を挙げると、就職活動であったりアルバイトの面接が考えられます。

日本ではアルバイトを含む就職活動は

  • 書類選考

  • 面接

この2種類におおきく分けられます。

これらを通して採用する側は応募者の

  • 人格(性格)

  • 能力

  • 適性

などを面接や書類から得た情報から分析し、採用するか否かを決めます。

しかし、書類や面接だけでは得られる情報は少ないです。

よって、個人の能力や人格を正確に分析することは難しいです。

信用スコアは完璧に個人の人格や能力を分析できるものではありませんが、少なくとも書類や面接からわかること以上のデータを使ってAI(人工知能)が客観的に判断・作成しています。

なので、信用スコアを偏差値のようなひとつの基準として使えば、従来の採用方法よりも正確に応募者の能力や人格を判定できるようになるかもしれません。

この記事では、実際の就職やアルバイトで信用スコアがどのように活用されているか、海外と日本の事例を挙げながら紹介していきます。

中国の芝麻信用

中国のアリババグループが運営する信用スコア「芝麻信用」はアリババグループと、グループと提携する企業やサービスが持つ膨大なパーソナルデータを利用して個人の信用力を数値化します。

芝麻信用は中国国内で数億人規模の利用者がいますので、後述するアメリカのクレジットスコア以上の規模があり世界最大の信用スコアとなっています。

※中国国家が運営する「社会信用システム」は除外しています

規模が巨大なだけあり、信用スコアが活用される範囲も一般的な融資だけでなく、

  • 婚活

  • マッチングアプリ

  • シェアリングエコノミー

  • レンタル系ビジネス

  • 医療機関

など、生活に関わる分野でもおおいに活用されています。

中国版クレジットスコアとして広く普及している「芝麻信用」についての概要と仕組みについての情報です。個人の信用力をスコア化するサービスについて初歩的な知識を得たい方におすすめの記事です。

就職時の評価材料として使われている

東洋経済の「データ階層社会」やNECのWISDOMによると、中国の企業の採用担当者は大学生の就職試験のさいに芝麻信用のスコアを参考にすると明言しています。

純粋な中国企業ではなく、

  • Dell(デル)

  • マクドナルド

のような(中国からみた)外資系企業がこのように芝麻信用を使うということは、採用試験において確実な判断材料になるということでしょうか。

WISDOMでは信用スコアを上げるために情報を集める学生達についてもふれられています。

信用スコアが高くなれば希望する企業へ就職しやすくなるとしたら、スコアアップに躍起になって取り組むのも学生にとっては当然のことです。

個人のお信用スコアを上げる方法や考え方について全般的に解説します。信用スコアがなかなか上がらないなど、スコアアップについて悩みがある方は参考にしてください。

アメリカのクレジットスコア(FICOスコア)

アメリカにはFICOスコアという個人の信用力を数値化する仕組みが社会に普及しています。

※FICOスコアは「クレジットスコア」とも呼ばれており、クレジットスコアのほうが名称としては普及しています

FICOスコアも芝麻信用と同じく民間企業によって運営されており、生活の様々な場面で活用できます。

ただ、FICOスコアの場合は個人の金融面でのデータと深く結びついており、とくにクレジットカードの決済データが重要になります。

アメリカでは親が子供にFICOスコアを上げる方法を教えると言われており、必要不可欠なものとして社会に深く浸透していることがわかります。

アメリカでは当たり前のように就職や採用の現場で使われる

アメリカは多国籍社会で、さまざまな人種・バックボーンを持つ人々が社会を構成しています。

そのせいか、

  • 学歴(どこの大学のどの学部をどのくらいの成績で卒業したか)

  • 保有資格

  • 職歴(どの会社にどんな立場で在籍し何をしたか)

などの情報が人材採用では非常に重要視されます。

つまり、客観的にわかる情報を重要視する、というわけです。

これら重要視される情報のなかにFICOスコアもふくまれます。

なので、FICOスコアが低いと採用において不利になるので、アメリカに住んでいる人は自分のクレジットスコアを上げようと必死になるのです。

日本のTaimee(タイミー)

2018年にTaimee(タイミー)というアプリが日本でリリースされました。

Taimeeは好きな時間に好きな場所(飲食店など)で働きたい人向けのサービスで、大学生などのバイト探しに向いています。

アルバイトを通して様々な場所で色々な経験をしたりたくさんの人と出会いたい人にとってはこれ以上ないサービスです。

Taimee(タイミー)は暇な時にすぐ働ける仕事を探せるワークシェアリングアプリです。隙間時間でアルバイトを探したい人向けのアプリです。

働いた飲食店からの評価が信用力になる仕組み

Taimeeでは働いた人に対して飲食店が能力等を評価をする仕組みが導入されています。

なので、高い評価を得た人は自然と次の勤務先が探しやすくなります。

評価が低いと自分にとって不利になるので、利用者は勤務先から高く評価されるよう努力するようになるはずです。

このような仕組みはシェアリングエコノミー的で、人手不足によって

  • 雇う側

  • 雇われる側

が対等の立場になりつつある現在に求められる仕組みです。

タイミーの信用スコアが高くなれば就職も有利に

仮にタイミーが世の中に広く普及したとします。

もし学生の多くがタイミーを使うようになれば、タイミーの信用スコアが一種の目安になり、新卒採用などの場でも

  • 学歴

  • 保有資格

などと同列で重要視されるようになる可能性があります。

当然信用スコアが高い方が就職にあたっては有利になるでしょう。

企業が採用に信用スコアを使うことのメリット

ここまでいくつか事例をピックアップしてきました。

一般的に、就職試験とは企業が求人募集をして、それに対して応募者が採用試験に参加する形式をとります。

企業にとって、応募者の採用は自社の命運を左右する非常に重要な行為です。

企業は人によって構成されているので、新規採用をおろそかにすればすぐに企業は衰えていくのです。

採用のような非常に大事なことに信用スコアのようなサービスを導入することは企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。

学歴や偏差値のような判断材料になる基準が増やせる

人を評価・判断する方法や基準は人それぞれです。

しかし、人材採用のような組織が採用する場ではどうしても明確な基準が必要になります。

従来の採用活動においては

  • どの大学を出ているか(どのくらいの偏差値の大学を出ているか)

  • どんな資格を持っているか

などが明確な基準になりましたが、もし信用スコアが社会に浸透したら従来の項目に追加して、信用スコアの数値も採用においてひとつの基準になるかもしれません。

採用試験や面接の労力を軽減できる

「学歴フィルター」という言葉が2010年代になってから使われるようになりました。

学歴という誰でもわかりやすい情報で応募者をフィルターする、選抜方法の一種ですね。

信用スコアが学歴フィルターのように応募者を選抜するための方法として使えば超人気企業の人事などにとっては採用活動における時間や労力が減ります。

たくさんの応募者の中から性格・能力に優れた優秀な人物を選抜するのはとても難しく、時間とお金がかかります。

書類や面接などで情報を得ても、適切に処理することは難しいです。

信用スコアはたくさんのデータを使って、その人の能力や信用力を分析します。

この分析の手間を信用スコア側に少し負担してもらうというのは、案外合理的かもしれません。

信用スコアには格差を助長するなどの悪い面もある

ここまで就職・アルバイトにおける信用スコアの事例や企業側にとって信用スコアを採用の場で使うメリットについてふれてきました。

信用スコアは確かに便利な仕組みです。

じっさい中国では信用スコアによって利用者のマナー等が大きく向上したとされています。

しかし、どんな物事でも良い面と悪い面があります。

信用スコアは人を評価する完全な仕組みではありません。

欠点や、社会に対して与えるマイナスの面があります。

なので、もし信用スコアが導入されても利用者はのめり込んだり、自分のスコアに一喜一憂するのではなく、自分の倫理にしたがって良い行動をする、ということが大事だと思います。

個人の信用力をスコアリングする信用スコアにはどんなデメリットや危険性が潜んでいるのでしょうか。信用スコアのリスクについて解説します。
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