消費者金融や銀行カードローンからお金を借りたいと思い、融資の申し込みをしたとします。
申し込みを受け付けた会社・機関はその人の
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返済能力
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信用情報
などを確認・審査して
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融資をするかどうか
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融資するとしたら条件(限度額・利率)はどうするか
などを決定します。
この流れの中でとても重要なのが確認・審査部分にある
「信用情報(しんようじょうほう)」
です。
あまり知られていませんが、日本で普通に生活をしていればほぼ必ずといっていいほど自分の情報が信用情報を扱う専門機関に登録されています。
これについては、すこし怖いと感じるかもしれません。
しかしクレジットカードを作ったりローンを組むときにみなさんは情報が登録されることに同意しているのです。
規約等の細かい文章は誰も読まないので見ていない、もしくは覚えていないだけです。
この記事では
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信用情報の仕組み
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信用情報の詳細情報
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信用情報の活用方法
などについて初心者向けに全般的に解説します。
信用情報はお金を借りる際に必ずと言っていいほど使われる重要情報なので、内容はしっかり把握しておいてください。
信用情報はお金を借りるときだけでなく、新規のクレジットカード申し込みや住宅ローンを組むときにも使われます。
だから、信用情報について知っておいて損をすることはありません。
このページの目次
利用者の信用情報は機関で共有される仕組み
個人の信用情報は
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クレジットカードのクレジット枠の利用
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クレジットカードのキャッシング枠の利用
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消費者金融からの借り入れ(銀行系をふくむ)
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銀行からのカードローン
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住宅や自動車など各種ローンを組む
など
「信用取引」
をしたときに信用情報機関に登録されます。
携帯電話を分割払いで購入したら実質的にローンを組むことになりますし、クレジットカードを使っての買い物は誰でもしますので、日本で普通に暮らしていれば信用情報は登録されている、と考えてください。
なので、この記事を読んでいる方の情報もかなり高い確率で信用機関に登録されています。
補足すると、クレジットカードの信用情報については「クレジットヒストリー(クレヒス)」と呼ばれることもあります。
信用情報が登録されている=ブラックではない
ここで注意したいのは、
信用情報が登録されている=ブラック
ということではない、という事実です。
繰り返しになりますが、日本で普通に暮らせばほとんどの人は信用情報が専門機関に登録されています。
信用情報が登録されていることだけでは何も損害はありません。
デメリットがあるのは、ローンの遅延履歴等の情報が信用情報に登録されている時だけです。
むしろ、信用情報の履歴が無くて完全にゼロの状態だと
「スーパーホワイト」
と呼ばれ、信用力を判断する材料がないので各種審査が厳しくなってしまう可能性があります。
とくに社会的に地位が高くなる30代40代で信用取引の履歴が無い方は怪しまれることが多いようです。
主要な信用情報機関一覧
信用情報は専門の機関が保管・更新しています。
そして、新規クレカ作成・融資・ローンの申し込みがあったとき、受け付けた会社は提携している信用情報機関に対して申し込み者の情報を照会します。
そして、信用情報に掲載されている情報をもとに融資やローンの可否や条件を判断します。
信用情報機関の個別の詳しい情報は必要ありませんが、日本の主要な信用情報機関をまとめます。
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日本信用情報機構(JICC)
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シーアイシー(CIC)
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全国銀行個人信用情報センター(JBA)
さらに、この3社でCRIN(クリン)と呼ばれる金融事故情報ネットワークを形成しています。
なので金融事故(返済の遅延や債務整理)の情報がどこか一社に登録されたら自動的に3社で情報は共有されます[1]金融事故の情報のみで、すべての情報が共有されるわけではありません。。
日本で合法的なローン・借り入れをしたときはこの中のどれかに情報が保存されると頭に入れておくだけで良いと思います。
自分の信用情報は確認できます
自分の信用情報はそれぞれの信用情報機関に問い合わせれば確認できます。
しかし、有料ですし確認することによるメリットは特にありません。
ただ自分が貸付機関などからみたらどのように評価されるかがわかるだけです。
信用情報ってどんな情報?
まず、「信用情報(しんようじょうほう)」とはどんな情報でしょうか?
簡単に言うと
「個人の信用を客観的に表した情報」
を信用情報と呼びます。
信用情報は様々な情報によって成り立っています。
どんな情報が信用情報に含まれるか見ていきましょう。
信用情報その1. 個人・本人を特定する基本情報
信用情報は一人の人間に紐づいた情報です。
なので、
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氏名
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生年月日
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住所
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電話番号
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勤務先情報
などの個人的な情報が信用情報には含まれます。
信用情報その2. 各社からのクレジットカードの利用や借り入れの状況
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消費者金融や銀行のカードローンの利用状況
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クレジットカードの利用状況(クレカのキャッシングを含む)
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各種ローンの返済状況
などが
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貸付日(契約日)
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貸付金額
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完済日
などの情報と共に登録されています。
信用情報その3. 延滞や債務整理の情報
信用情報にはローン・クレジットなどでの
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2〜3ヶ月以上の長期延滞
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債務整理(自己破産・任意整理・個人再生など)
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代位弁済
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強制解約
など、お金を借りる側としては不都合な情報も登録されていることがわかります。
これは「異動情報」と呼ばれますが、一般的には
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金融事故情報
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ブラックリスト
という呼ばれ方が浸透しています。
「ブラックリストに載る」
ということは、
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信用機関が管理する信用情報に
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異動情報が記載される
という状態のことを意味します。
なので消費者金融やクレジットカード会社が「ブラックリスト」という顧客情報を持っているわけではありません。
ねんのため補足すると、お金を借りたりクレジットカードを使っただけではブラックリストに載りません。
延滞や債務整理をした人がブラックリストに載ることになるのです。
信用情報その4. 反社会的勢力に属しているかどうか
情報機関のひとつである日本信用情報機構(JICC)は日本貸金業協会と連携して反社会的勢力のデータベースを持っています。
ここで反社会的勢力として登録されている場合、貸金業法によって借り入れは難しくなります。
信用情報は長期間保存されます
信用情報は長期間保存されます。
なので一度ブラックリストに載ったら数年から最大10年はブラックリストに乗り続けることになります。
保管される期間は事故の内容によって違いますので、それぞれの情報の保存期間をまとめます。
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延滞情報:延滞が解消してから5年(JICCでは1年間)
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債務整理:10年(KSCでは10年)
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代位弁済:5年
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自己破産の官報情報:10年
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多重申込:6ヶ月
この他にもローンやクレジットの申し込みをしただけでも情報は登録されます[2]多重申し込みなどをしていなければ特にマイナスになる情報ではありません。。
それぞれ下記のように一定期間保存されます。
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本人を特定するための情報:契約中はずっと
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申し込みに関する情報:申し込み日から6ヶ月
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申し込んだ契約内容に関する情報:解約日から5年
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借り入れの返済状況に関する情報:完済日から5年