日本のフィンテックは欧米や中国と比較したらかなり遅れていると言われています。
しかし、関連する法律が改正されるなど、日本にも確実にフィンテックの波は届いています。
アルトア株式会社が提供する
「オンラインレンディング」
と呼ばれるジャンルの融資もそのうちのひとつです。
この記事ではアルトアが提供する中小企業向けのオンラインレンディングの
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概要
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仕組み
などを簡単に解説します。
法人や個人事業主の資金調達の方法のひとつとしてアルトアからの融資を検討している方は参考にしてください。
このページの目次
オンラインレンディングとは?
アルトアの解説の前に、まずはオンラインレンディングの仕組みを解説します。
オンラインレンディングとは、
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オンラインつまりネット上でのやりとりで完結する融資
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SNSやクラウドソフトなどの中に存在データを使って融資条件を算出する融資
などの総称です。
なのでかなり幅広い意味をもっている言葉です。
アルトア株式会社はオンラインレンディングの中でも、会計ソフトの取引データをベースにして与信を行うので、
「トランザクション・レンディング」
と呼んだ方がふさわしいかもしれません。
トランザクション・レンディングとは?
トランザクション・レンディングとは、
「あるプラットフォーム内での売買やお金の出入り等のデータを元に与信を行う融資」
のことです。
アルトアは中小企業や個人事業主から高い指示を受けている会計ソフトの「弥生会計」のデータを利用して与信を行います。
トランザクションレンディングの仕組みやメリットについては
こちらのページで詳しく解説しています。
リンク先ではすでにトランザクション・レンディングのサービスを事業展開している企業も確認できます。
アルトアの概要
アルトア株式会社は
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オリックス株式会社
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弥生株式会社
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d.a.t.株式会社
などによって設立された企業です。
それぞれの強みである
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弥生が保有する膨大な会計データ
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オリックスが持つ融資の与信ノウハウ
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d.a.t.株式会社のAI(人工知能)の技術
などを総合的に活用してオンラインレンディングサービスを提供します。
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会社名:アルトア株式会社
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企業ホームページ:https://www.altoa.co.jp/
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サービス開始:2017年12月7日
融資対象は「弥生会計」のオンラインサービス契約している法人
アルトアのサービスを利用できるのは会計ソフト「弥生会計」の利用者のうち、オンライン・サービスを契約している法人です。
さらに、会計データが1期分以上蓄積されていることが条件となります。
サービスを開始して融資が順調に伸びれば
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個人事業主
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弥生以外の会計ソフトの利用者
まで対象を拡大する可能性があるようです。
与信に使うデータ
与信はオンライン上でおこなわれ、与信につかうデータは会計ソフト「弥生会計(デスクトップ型)」の仕分けデータとなります。
これまで、銀行等が与信の際に利用するのは決算書のデータがメインでした。
しかし、アルトアは会計の仕分けデータ1件1件を人工知能がチェックして与信をおこないます。
仕分けをひとつづつ分析するのは人間にとっては非常に負担になる仕事です。
しかし、アルトアの人口知能なら瞬時にデータを読み取り、そこから融資の上限金額や利息を判断できます。
さらに、与信につかうデータが膨大な量になっても人工知能は疲れません。
むしろ読み込むデータ量が増えれば融資の判断がより正確になります。
融資金額の上限と担保
融資金額は与信内容によって最大50〜300万円となります。
金額は10万円単位です。
担保については不要となります。
金利(年率)
年率での金利は3.8%~14.8%の範囲内となります。
平均的な金利は
「平均的には7~8%となるでしょう」
とPRESIDENT Onlineのインタビューにてアルトア株式会社の代表取締役である岡本浩一郎さんが回答しています。
金利については優良なデータをもつ人ほど金利が下がる仕組みです。
支払いは最短で2営業日
審査結果で合格していることが前提になりますが、最短での融資は2営業日後となります。
ただし、公的書類などを使った本人確認等が終了していないと振込は実施されません。
本人確認は
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サイトから証明書類画像データのアップロード
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アルトア株式会社から郵送される確認コードの入力
の2段階でおこなわれます。
本人確認を証明する書類は
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法人の登記簿謄本
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代表者の運転免許証またはパスポート
などを用意する必要があります。