「健康増進型保険(けんこうぞうしんがたほけん)」
という言葉を新聞やテレビのCMでみかけるようになりました。
しかし、健康増進型保険はこれまでの保険と比べてどのような違いがあるのでしょうか?
この記事では
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健康増進型保険について
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代表的な健康増進型保険の種類と保険会社の商品
などを説明したいと思います。
このページの目次
健康増進型保険とは?
健康増進型保険とは、保険加入者の
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身体的な健康状況
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健康に向けてのアクション(行動)をしているかどうか
などに応じて保険料が変動したり、特典などが付与される保険全般を意味します。
背景にはlotやウェアラブル端末の普及がある
健康増進型保険が実現した背景には
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lot機器
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ウェアラブル端末
など、(同意のもとで)個人のデータが収集しやすいハードウェアの普及があります。
これらのハードウェアが発売され、機能が高性能化し、それなのに値段的には安くなったため一般家庭でもこれらの機器を購入できるようになりました。
そして、保険会社はこれらの機器から測定されるデータを保険に反映させることができるようになったのです。
健康に関係するデータの取得が容易に
そもそも保険は古くから統計などのデータを活用しているビジネスモデルです。
そして、lot機器やウェアラブル端末の普及により、これまでよりも多くの種類の健康データをほぼリアルタイムで取得できるようになりました。
保険業界としてはこれらのデータを活用しない手はなく、おそらく今後も健康やヘルスケアに関係するデータを活用した保険商品は増加する一方だと思います。
ここからは簡単に健康増進型保険の種類と、代表的な保険商品を紹介します。
種類その1. 健康的な生活をすると保険料が安くなるなどのメリットがある保険
種類その1は健康的な生活をして、その証拠となるデータを提出すると
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保険料が安くなる
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保険会社と提携しているサービスで特典をもらえる
などのメリットがある保険です。
このように直接的なメリットがあれば人は健康的な生活をしようと努力するので、このような保険はまさしく健康増進型の保険といえます。
住友生命保険のVitality(バイタリティー)
住友生命保険は
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住友生命保険
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ソフトバンク
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南アフリカのDiscovery(ディスカバリー社)
と共同で、健康増進型保険の「Vitality(バイタリティー)」を2018年7月に発売しました。
Vitalityは通常の保険の機能に加え、健康的な生活を送ると様々なメリットが発生する新しいタイプの保険です。
Vitalityでは
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健康診断や人間ドックの情報をバイタリティに渡す
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健康状態・生活習慣・食生活に関する質問にwebから回答する
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がん検診や予防接種を受け、証明書類をバイタリティに渡す
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フィットネスジムに入会する
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歩数や心拍数のデータをバイタリティに渡す
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ランニング・水泳などをする
などの行動をするとポイントがもらえます。
※それぞれバイタリティが求める条件を満たす必要があります
そして、個人に累積したポイントに応じて割引などの特典(リワード)を受けることができます。
ポイントと関係なく、Vitalityに加入しているだけで受けられる
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ヘルシーフードの割引
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スポーツ用品の割引
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体組成計の割引
などの特典もありますので、特典を活用した生活をするだけで健康的な生活を送ることができます。
ポイントがたまると加入者のステータスが
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ブルー
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ブロンズ
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シルバー
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ゴールド
このように変化し、ステータスが上がると保険料が下がるなどのメリットが発生します。
総じて健康的な生活を送っている人にメリットがある保険といえます。
・Vitality(バイタリティー)公式サイト
http://vitality.sumitomolife.co.jp
種類その2. 実年齢ではなく健康年齢で加入できる保険
従来の保険だと、保険料は基本的には加入者の年齢が高ければ高いほどリスクが高いと判定されて高額になりました。
これは統計的に高齢の人は若い人と比べると病気になりやすかったり死亡しやすいというデータがあるからです。
しかし、じっさいはかなりの個人差があり、その人の年齢と健康年齢が一致しないことはままあります。
このような人にために、健康診断や人間ドックの数字などから算出された健康年齢で加入できる保険が作られました。
毎日健康に気をつかった食事をしたり、定期的に運動をしている方におすすめです。
ネオファースト生命の「からだプラス」
第一生命グループのネオファースト生命は健康年齢が若くなるほど保険料が安くなる
からだプラス
を販売しています。
・からだプラス公式サイト
http://neofirst.co.jp/karadaplus/
健康年齢については
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健康診断の結果通知書(コピーでOK)
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人間ドックの結果通知書(コピーでOK)
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特定健康診査の結果通知書(コピーでOK)
などに記載されているデータをもとに判定します。